昨日、ある生徒の保護者の方が相談に来られた。
その中で印象的だったことがある。
それは、将来を見据えて大学受験を考えていたところだ。
簡単に言うと、
「数学は受験科目からはずそうと思えばはずせるが、
将来、公務員試験などの試験で数学が出たときに困るので、
とりあえず数学はやっておいて損はないと考えています。」
という内容だった。
この保護者の方は素晴らしい、と私は思った。
生徒も含めて、多くの人は目先の大学合格を考えてしまう。
よくあるのが、
将来何がしたいのか、ではなく、どこの大学なら行けるのか、だ。
この考え方はこの考え方で間違えではないのだが、
大学に入学した後や、就職活動をするときなど、
「自分はこれがやりたいのか??」
と多くの人は自問することになる。
私は生徒と面談するとき、まず
「将来何がしたいのか」
を聞いている。
大学は通過点でしかないからだ。
ただ、
「将来何がしたいのか」
という質問に明確に答えられる生徒はほぼいない。
まぁ、それはそれで仕方ないかな、と思う。
高校生は、学校という限られた世界でしか生きてきていないのだから。
世の中にはとてもたくさんの職業がある。
でも、その職業のほとんどの内容を高校生は知らない。
そんな限られた範囲の中で将来を決めろ、
というのがそもそも無茶な話しだ。
ただ、ぼんやーりと、何となくでもいいので、
まずは将来に視点を合わせてほしい。
こんな方面に行きたい、とか、あんな仕事をやってみたい、とか、
漠然とでもいいので、まずは将来を考えてほしい。
その将来につながるように、大学を選んでくれればと思う。
大学を卒業した後の方が、人生は長いのだから。