今日、仕事で電車に乗っていたときのこと。
4人のボックス席に私一人で座って本を読んでいたら、
お向かいの席におじいちゃんが座った。
少しして、おじいちゃんが話しかけてきた。
「営業の方ですかの~?」
私が
「いえ、違いますよ。塾の先生をしています。」
と答えたら、
「そうですか、そうですか」
と言って会話は終わった。
私は本に視線を落として読もうと思ったのだが、
なんだかおじいちゃんが話したそうだったので、
本を閉じて会話をすることにした。
「どちらまで行くんですか?」
という私の言葉をきっかけに、
そこから20分ほど色々と話した。
話していてわかったのだが、
年齢はなんと82歳とのこと。
他にも、病院から帰る途中だということ、
子供が外資系企業の部長だということ、
他にもいろんなことを聞いた。
会話の中でおじいちゃんが
「わしは頭が悪いし、
たいした仕事はしてこなかったし、
体も悪いし・・・」
と、悪いところをたくさん言っていたので、
何かうまい切り返しがないかと、
話しを聞きながら考えていた。
ひとしきり悪いところを言い終わったときを見計らって、
「でも、顔がいいですよ!」
と言ったら、
「わっはっはっは~」
と嬉しそうに大笑いしていた。
私が尾道で電車を降りるとき、
おじいちゃんがすっと手を出して
握手を求めてきたので、
手を握ると、
がっしりと握手をしてくれた。
なんだか嬉しかった。
ありがとう、おじいちゃん。