生徒たちから、よくこんな相談をされる。
「やりたいことがわかりません」
「どの学部に行けばいいかわかりません」
卒業生からも、よくこんな相談をされる。
「やりたい仕事がわかりません」
「就職活動はどの方面でやればいいかわかりません」
わからなくて当然だと思うのだ。
何事もそうだけど、
実際にやってみないと、
自分に合うか合わないかなんてわからない。
例えば、
目の前に食べたことがないフルーツが
たくさん置いてあるとする。
「一番おいしいフルーツはどれですか?」
って聞かれたときに、
「コレです!」
って即答できる人なんていないよね。
見た目や色や匂いなどで、
なんとなくおいしそうなフルーツはわかるかもしれないけど、
でも、それだけでおいしいとは断言できないよね。
じゃあ、どうすれば一番おいしいフルーツがわかるか。
当たり前だけど、食べてみればいいのだ。
とりあえず、おいしそうなフルーツから食べてみたらいい。
おいしくなかったら、次においしそうなフルーツを食べればいいのだ。
そうすれば、
自分にとっておいしいフルーツがわかる。
進路についても、
就職活動についても、
仕事にしても、
これと同じだと思うのだ。
まずはやってみないとわからない。
ただ、何となく自分が興味がある方面はわかるでしょ。
だから、そっちの方に行ってみる。
それで「自分には合わないな」と思ったら、
方向転換すればいい。
私は色んな仕事をしてきた。
宮崎塾の前は学校の先生で、
学校の先生の前は塾の先生。
2つ前の仕事で塾の先生をやっていたとき、
私はどうしても学校の先生になりたかった。
塾の先生は生徒たちの勉強という側面しか見れないけど、
学校の先生だったら、部活とか、学校行事とか、
生徒たちのいろんな側面を見れると思ったから。
でも、そのときは教員免許を持っていなかったから、
塾の仕事をやりながら、
通信制の大学で2年かけて教員免許を取った。
そして学校の先生になった。
ずっとなりたかった学校の先生になってみて思ったのは、
想像していた仕事とかなり違うということだった。
もちろん、生徒たちのいろんな側面を見れたし、
他の先生たちと一緒に何かをしていったり、
いろんな先生と飲みに行ったり、
たくさんの楽しいことがあった。
学校の先生でしか味わえない、
とても有意義な時間を過ごすことができた。
ただ、生徒たちに数学を教える時間が
想像よりもはるかに少なかったのだ。
塾の先生にも、学校の先生にも、
いい面もあれば、そうでない面もある。
どちらが良いかということではなくて、
自分にとってどちらが合うか、
それが大事だと思う。
私には、
「1人でも多くの人を幸せにする」
という夢がある。
学校の先生になって、始めの挨拶のときも、
先生方全員の前でこの夢を言ったくらい。
その夢を高い確率で達成できるのは、
最終的に自分で塾を作るというものだとわかった。
だから、宮崎塾を作った。
私は、塾の先生を経験してよかったし、
学校の先生を経験していてよかった。
実際にやっていなければ、
自分で塾を作るという道がわからなかったと思うし、
自分で塾を作っても迷っていたかもしれない。
本当にこの道で合っているんだろうか、って。
だから、
生徒たちにも、卒業生たちにも、
こう言っている。
「まず、やってみな」
と。
「実際にやってみないとわからないから」
と。
たくさん考えて悩んだら、
もうあとは進んでみるしかない。
進んでみればきっと何かつかめるからね。