宮崎興治の生徒に!保護者へ!塾内日誌!

【阪田】6月の悪魔

あっという間に5月も終わりに近づいてきました。

気合を入れてスタートを切った4月から早ふた月。しっかりと継続できているでしょうか。

 

この時期によく授業で話をすることですが、6月には悪魔が潜んでいます。

世間的は「5月病」と言われますが、受験生に関しては、「6月病」こそがよく見られるものです。5月までは調子よく頑張っていたのに、6月に入ると急激に減速してしまう人がたくさんいます。

 

様々な理由がありますが、

梅雨に入って雨が降り続いて低気圧のために始終だるい。

模試やテストなどで、思うような結果が出ない。

目新しさで続けていた学習に飽きが出始める。

学校でのイベントなどがあり、学習ペースが乱れてしまう。

などなど。学習の継続を阻む罠が6月にはたくさん存在しています。

 

これは本当に毎年たくさん出てくるので、事前に注意をしているのですが、この6月をうまく乗り切ることができるかどうかが、受験の上で大変重要です。(受験も後半になれば、周囲も本気モードになっているし、本番も近づいてくるので、そこまで学習を継続できていれば、勉強が続かない、といった悩みはほとんど出てこなくなります)

 

存在が分かっている罠ならば、それに対してしっかりと対策を立てておけば済む話なので、やる気が完全に枯渇してしまう前に準備をしておきたいところです。

 

・低気圧で具合が悪くなるのは東洋医学では「湿邪」によるものとされています。ぬるめのお風呂にしっかり入って体を温めること、日中意識的に体を動かす時間を作ること、睡眠時間をしっかりとること、体を冷やさないようにして、冷たい飲み物を取りすぎないことなどを心がけると良いでしょう。

 

・模試やテストの結果などが返ってきて、「あんなに勉強したのに……」とがっかりしてしまって勉強へのモチベーションが下がってしまう人がいますが、たかだか1・2か月の勉強では結果など出るはずがありません。本当に実力が伸びるためには少なくとも6か月は継続することが必要です。「結果はすぐに出なくて当たり前」を心にとめておいて、目の前の結果に一喜一憂しないようにしてください。また、受験学年では、問題が受験レベルになること、浪人生が入ってくることなどが原因で、高2までの模試と同様の結果は出なくて当たり前です。いきなり成績が下がったように思えますが、気にせず学習を進めてください。あくまでも目標は受験本番です。近視眼的にならないように、目を上げて遠くの目標を見据えて、胸を張って学習を進めていってください。

 

・学習に飽きが出てくるのもこの時期です。様々なタイプがあるので乗り越え方も個々人で変わってくるとは思いますが、「毎日の進捗目標を設定する」「友達と進捗を共有する」「SNSなどで毎日の進捗報告をする」「参考書・問題集を変えてみる」「重点科目を週ごとに切り替えていく」など、さまざまに工夫をすることで、飽きを防いでいきましょう。

 

・文化祭や体育祭など、6月はなんらかのイベントが入ることが多く、準備などイレギュラーな予定が入ってしまい、学習ペースが乱れてしまうことがあります。事前にわかるものであれば、スケジュール調整しておくことができますし、突発的なものであっても、最終的に学習量をキープすることを心がけましょう。休日など比較的余裕のある時に取り返すことができるようにして、学習総量が落ちてしまわないように。

 

総じて重要なのは『スケジュールを作成すること』です。

モチベーションが少ない時に、自分の意志で勉強をしよう、と思っても難しいものですし、とにかくがんばろう!という精神論だけでは乗り越えることができません。人間は怠惰なものです。そこで、前もってスケジュールを作っておいて、それに従って淡々と学習を進めていくことがこの時期は最重要です。アベレージをキープしながらコツコツと積み上げていく時期として6月を乗り切っていきます。

 

スケジュールを運用する上で重要なのは「スケジュール通りに進めることが目標ではない」ということです。よく聞く悩みが「スケジュールを立てたのはいいんですけど、全然スケジュール通りに進めることができなくて、やめてしまいました……」というものです。「スケジュール通りに進めること」ではなくて、「スケジュールを立てたことで学習量が維持できること」が目標です。スケジュール通りに進まなくても学習が進んでいればOKですし、そのズレを翌週のスケジューリングの際に修正していきながら、よりフィットした計画にしていけばいいだけの話。

 

スケジュール運用は奥が深いところなので、また回を改めて詳しく話をしますが、まずは一週間分のスケジュールを立ててみて、それ通りに進めていくように意識して、「お、勉強量増えたな」という実感を持ってもらえるといいかなと思います。

 

様々なハードルがやってきますが、事前に対応策を練って構えておけば、必ず乗り越えることができます。

まずはそのための第一歩。しっかりと踏み出して、6月を乗り切っていきましょう。

 

 

 

 

【本日の一冊】

遠越段『世界の偉人×賢人の知恵 心を燃やす名言100

 

 

≪内容紹介≫(amazonより)

人は言葉で自分という人間とその人生をつくっていく。

言葉を使って自分の人生の方向を決め、言葉によって励まし、進んでいく。

だから、人類の叡智が詰まっているとも言える名言集ほどありがたいものはないのだ。

 

その中には「熱」を持っている言葉もある。

熱が心に伝わって火をつけ、身体を突き動かす。

ここで紹介するのは、歴史上の偉人・賢人から発せられた「叡智の言葉」だ。

それらの奥底にはあなたを動かす熱がこもっているはずである。

 

 

≪一言≫

モチベーションが下がったときにもう一つ有効なのが『名言ドーピング』です。僕は名言・格言マニアでもあるのですが、仕事のモチベーションが下がった時用に名言集をいくつも常備しておいて、やる気出ねえ~ってなった時にそれを読むようにしています。いくつか読んでいると、その時の心に刺さるものがあったり、充電されていくように心にやる気が溜まっていきます。名言集はいくつもあるのですが、今年出版された比較的新しいやつをおすすめしておきます。古いもので個人的にお気に入りのやつは『人を動かし、時代を変えた心を揺さぶる名経営者の言葉』(PHP文庫)ですが、いろいろ見てみて、自分のお気に入りの一冊を見つけて座右の書とすることで、いつまでも自分を支えてくれると思います。