人間は、上がる努力をすることは楽しい。
勉強ができるようになったら楽しい。
仕事ができるようになったら楽しい。
だから多くの人は上がるために努力をする。
私ももちろん上がるための努力は日々している。
それは数学力であったり人間力であったり、
いろいろな面においてだ。
学校の先生や塾の先生、上司の人や、親など、
教えるということを行っている人は、
上がる努力に加え、下がる努力が必要だと思う。
下がる努力とは、教える人の目線に立つということ。
人は上がる努力はやるが、
下がる努力をする人が少ないように思う。
それは一度上がってしまった状況で、
もう一度下がるのが面倒だからだ。
今いる場所から下を見る方が楽なのだ。
ただ、教わる方はそのことを敏感に感じ取る。
この人は上から見ているか、同じ目線で見ているか。
だから下がる努力というのは非常に重要なのだ。
例えば、
上のレベルのクラスと、下のレベルのクラスで、
まったく同じ範囲の授業をするとする。
授業の予習をするとき、
普通は1回その範囲の予習をやったら終わりだと思う。
しかし、私は予習を2回するのだ。
1回目は上のレベルの生徒目線で、
2回目は下のレベルの生徒目線で。
まったく同じ問題を目線を変えて解く。
私は数学のプロなので、
プロとしての準備をする。
だから面倒でも下がる努力は怠らない。
これからもそのような小さな努力を続けていこうと思う。