宮崎興治の生徒に!保護者へ!塾内日誌!

BLOGコツはコツコツ(阪田)

2026.06.01

やる気の問題は学習に関わる中で避けては通れない話題です。

やる気が出ない、やる気が続かない、やる気が出たら頑張れるのに……。

やる気は行動の原因ではなく、行動の結果です。脳は、動き始めてからエンジンがかかる仕組みになっています。

「やる気が出たらやる」では永遠に始まらない。だから、気が乗らなくても、とにかく机に向かうこと。問題集を1問だけ開いてみること。そうやって体を動かすうちに、じわじわと気持ちがついてきます。

大切なのは、始めることではなく、続けることです。

 

継続の力は、思っているよりずっと大きい。そのことを数字で見てみましょう。

毎日1.01倍だけ成長したとしたら、1年後はどうなるでしょうか。

1.01の365乗は、約37.8です。(実際に電卓アプリで計算してみてください。ウソじゃないよ)

1がほぼ38になる。たった1日1%の積み重ねが、1年でそれだけの差を生み出します。一方、何もしなければ1のまま。少しずつ怠けて毎日0.99倍になると、365日後には約0.03まで落ちてしまいます。

「少しやる」と「少しさぼる」の差は、日々の感覚ではほとんどわかりません。でも1年経つと、その差は1000倍以上になっています。

これが複利の力です。

複利というのは、もともとお金の話です。元本に利子がつき、その利子がまた元本に加わって、次の利子を生む。雪だるまが坂を転がるように、時間が経てば経つほど大きくなっていく仕組みです。アインシュタインが「人類最大の発明」と呼んだとも言われています。

勉強も、まったく同じ構造をしています。

今日覚えた単語が、明日読む文章の理解を助ける。その文章で得た文脈が、来週の長文読解をスムーズにする。積み重なった知識は互いにつながり、新しいことを吸収するスピードをどんどん上げていきます。

逆に言えば、途切れると複利が止まる。「昨日やったからいいや」の繰り返しが、せっかく積み上げたものを少しずつ崩していきます。

 

私自身の話をすると、英語だけはとにかくコツコツ続けられた時期がありました。

呉の片田舎で育ちましたから、日常的に英語を話す環境も、海外へ行く機会も、まるでありませんでした。それでも3年ほど、ラジオ英会話を毎日聞いて暗記したり、英語教材をひたすらシャドーイングをしたりしていました。

特別な環境があったわけでも、優れた教材があったわけでもありません。あったのは、時間と、繰り返しだけです。

続けられた理由を振り返ると、「楽しかったから」という一言に尽きます。勉強しようと気合いを入れていたわけではなく、英語の音やリズムに触れているのが単純に好きだったのです。聞いていると気持ちよかった。かっこよかった。だから続いた。義務感ではなく、好奇心とあこがれで積み重なった3年間でした。

気がついたら、英語で困らなくなっていました。

あの時期に特別なことは何もしていません。毎日、ただ続けていただけです。でもそれで確かに、何かが積み重なっていた。複利が働いていたのだと、今になって思います。

「どうやったら勉強できるようになりますか?」と聞かれたときに、「コツはコツコツ」とよく伝えます。語呂が面白いだけではなく、本質をついた言葉だと私は思っています。

大きな飛躍を一度に目指すより、小さな積み重ねを毎日続けること。義務感で机に向かうより、少しでも「おもしろい」と感じる入り口を見つけて、とにかく触れ続けること。

派手さはないけれど、時間だけが作れるものがあります。

定期テストも、入試も、根っこは同じです。一夜漬けで乗り越えられるうちはいいけれど、それでは複利が働かない。毎日少しずつ触れることで、知識はじわじわと定着し、やがてつながり、自分のものになっていきます。そうやって積み上げた力は、テストが終わっても消えません。

焦らなくていい。ただ、止まらないでほしい。

コツコツ続けている生徒の成長を見るたびに、そのことをあらためて実感します。

ほんの少しだけ、それを早くから継続すること、それが周囲からは信じられないほどの結果を出すために必要なことです。

さぁ今日から、ほんの少しだけ。「コツはコツコツ」です。

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