「楽しそうでいいですね」
よく私が言われる言葉だ。
まぁ、事実、塾の仕事をしていてすごく楽しい。
ただ、そんな私にも一番最初があった。
初めて塾講師としてアルバイトをしたのは、
大学生の始めの頃だった。
小さな学習塾だったのだが、
私の担当は高2が3人、高3が1人だった。
初めてだったので、
どのように教えればいいかわからなかったし、
どうすれば成績が伸びるのかわからなかった。
だから、楽しいとかそういう感情ではなく、
ただただ必死だった。
こんな風に教えればわかりやすいのか、
とか、
こんな言葉を言うとやる気になるのか、
とか、
一つ一つ手探りだった。
がむしゃらに教え続けて数ヶ月した頃、
だんだん教えることが楽しくなってきた。
「わかりやすいです!」
「点数が上がりました!」
そんな言葉を聞くたびに、
どんどん楽しくなっていった。
今でこそ、楽しく塾の仕事をしている私だが、
最初は楽しいという感情はなかった。
一生懸命やる中で、
楽しさがわかってきたのだ。
仕事でも勉強でも、
「楽しくないからやる気が起きません」
ということをよく耳にするのだが、
それは逆だ。
一生懸命やらないから楽しくないんだよ。
「数学は好きではないんです・・・」
と言っていた生徒が、
高3になって猛烈に数学を勉強をすると、
「数学って楽しいですね!」
と言うことがよくある。
まぁ、当たり前なんだけどね。
問題が解けなかったら楽しくないし、
問題が解ければ楽しいよね。
だから、まずは一生懸命にやって、
楽しくなるまでやってしまえば、
楽しくなるのだ。
今、勉強とか、部活とか、
もし楽しくないなーと感じるようなら、
まずはがむしゃらに一生懸命やってごらん。
それが楽しくなる第一歩だからね。